2013年2月5日火曜日

ぱんだコート

皆様、こんにちは。
だいぶ日の光が明るくなってまいりました。もうすぐ春ですね。
昨日に引きつづき、年末年始に製作していた冬コートの
全体のデザインについて本日はご紹介したいと思います♪

黒と白の色から成るので、名前は「bwコート」。
またの名を「ぱんだコート」です。

20130205-01
マントとかポンチョとかのAラインて好きなんですが、
袖がないのでかばんを持つとき不便なんですよね…。
なのでそのシルエットに袖をつけた!というイメージの形です。

20130205-02
白い裏地の丈を表地丈より長くしています。
写真ではわかりづらいですが、オフホワイトの裏地はニットに合わせて使われるものなので、
ドレープ性が高く、またキラキラと光を反射するとても柔らかな肌触りの布です。

左胸ポケット
20130205-03
ポケットは機能的かつデザインに使うと効果的なんじゃないかな?と
思っているので、片方だけつけてみました。
あっ、男の子っぽい服を目指しているので、打ち合わせは左前にしています。
ボタンホールをお願いするときはいつも「左前でいいの?」と念を押されちゃいますが、
いいんです♪
あと、両脇にもシームポケット(脇目につける外からは見えないポケット)つけています。
祖母のポケット好きが確実に遺伝しております…。

ハーフラグラン袖
20130204-04
ベストに袖をつけちゃった!みたいな形を以前から模索していて、
そうすると通常のセットインスリーブとラグランスリーブの中間になりました。
発明!と一人喜んでいたのも束の間、この形が「ハーフラグラン袖」だということを
後日知り、まだまだだなと自分をいさめつつ…。

比翼
20130205-04
外から見えるボタンは一番上のボタンだけで、あとは隠れる作りにしています。
この作りを「比翼仕立て」と言います。
ボタンは何を使うかいろいろ迷いましたが、黒地に大きめの水玉のイメージで
最終的にただ丸い白(オフホワイト)のボタンになりました。
見えるボタンだけ他のより少し大きめです。

力ボタン
20130205-05
表ボタンにはかなり力がかかり、それを留めつけている布地にも負担がかかって
痛みやすいので、その力を負担するために使用するのが表ボタンの裏に留めつける
「力ボタン」です。小さいけれど力持ち、いい名前ですねぇ~。
通常目立たない色(透明・黒)のものを使用しますが、
最近カラフルなものがはやっているのか、仕入先の布地屋さんにドロップみたいないろんなカラーのものが売られていたので、早速買って使ってみました。
赤は色が強いので4つのうち1つだけ、後は紫を使いました。

後台衿
20130204-07
通常衿をしっかり立たせるためにつける台衿(白)。今回はほぼデザイン目的なので、
裏衿だけにつけています。台衿の色を換える「クレリックシャツ」などもありますが、
コートですると驚かれますかね~。パターンの先生には叱られそうですが…。
ジャケットなどでも消し台衿と言って、このように見えないヶ所を台衿にして、
衿をしっかりさせる作りもあります。その場合は表も裏なんですが。

見えない所でいろんな操作をしてより立体化させる操作がパターンの魔力いや、魅力!
う~
ずっぽりはまっております。
デザインとパターンはどちらかというと相反する要素が多分にありますが、
融合させていくこともできると思うんですよね♪
今回作っていてわかったのですが、たぶん今わたしが追っているものは
そのあたりですかね?

20130204-01
もう冬も終わりに近づいてますので、このぱんだコートはサンプルとなります。
もし今年の秋冬に着たいぁ…と思っていただけたら、下記のお店のホームページより一度
お問い合わせください。ご質問などもお気軽に♪
(お問い合わせはこちら)

流行では一切作っていないというか、作れない体質ですので、たぶん10年後ぐらい
でもわたしはこのコートを着ている可能性あります♡
春はたくさん長袖Tシャツを作る予定ですのでお楽しみに~。
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2013年2月4日月曜日

衿ふたたび。

皆様、お、お久しぶりです…。

前の更新が昨年の11月15日…。

うぅ…

ブログをまめに更新できる人になりたい…店主です。

でもですね…

 

じゃん!

20130204-01

できましたよ~コート。

詳しいデザイン紹介は次の更新になりますが、本日はふたたび「衿」のお話です。

一つ前の投稿を見てみると、そのときもトアルでかなり衿に苦しんでいたわたしですが…

そんなのこれから始まる衿地獄の序章だった訳です!

そうわたしを苦しめたのはこの布の厚み。

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う~ん布1枚で約3ミリほどはありましょうか?

そして厚手の芯地を貼った衿が4枚折り重なると…

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12ミリは確実にあるので、とてもトアルの布の厚みの計算ごときではきれいに仕上がらないのです!

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本番の布なのに4回?いや5回ほどやり直しました。

本番の布なのに…。

でも衿だけは妥協できないんです…。そうプログラムされているのです。

前も

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横も

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後ろも

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はまる所に、きちっとはまらないと気持ち悪くて仕方ないのです…。

そう…

わたしは完全に、パターンおたくだった!と気づいてしまいました。

(自分でもここまでひどい自覚がなかったもので…。)

いつかこのおたく枠から飛び出せたらよいのですが、

現時点ではまだまだ勉強が必要なので、しばらくつづくと思います。

あっ、ちなみに後衿をめくると、

20130204-07

白い布で切り替えていますよ♪(裏衿のみ。)

 

衿のパターンだけでなく、縫製、裏地ものの作りについていろいろ考えることができましたので、次のパンツスーツのジャケットを作るときのすごくよい勉強になりました。

かっこいいスーツ目指しますのでお楽しみに~♪


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